春菊と生姜の香りチヂミ

春菊と生姜の香りチヂミ

冬の重さがまだ身体の奥に残っているのに、光だけが少しずつ春へ向かって変わり始める「冬明け」。この季節は、身体がゆっくりと外側へ開き始める時期で、香りのある葉物がふっと心身を軽くしてくれる。春菊のほろ苦さは、まさに季節の境目を象徴する味。冬の間に閉じていた呼吸が、少しずつ広がっていくような感覚がある。

春菊を刻むと、青い香りが台所に広がり、冬の静けさの中に春の気配が混ざり込む。そこに生姜の温かさが加わると、身体の中心がじんわりと温まり、冬明け特有の「冷えと軽さの混在」をやさしく整えてくれる。Herbal Kitchen の料理は、味よりも“気配”を扱う。焼き上がるときの香り、フライパンに触れる生地の音、ほろ苦さの余韻。これらすべてが、季節の移ろいを静かに語ってくれる。

チヂミというと重いイメージがあるかもしれないけれど、春菊を主役にすると驚くほど軽やかで、冬明けの身体にすっと馴染む。外はカリッと、中はふんわり。香りが立ち上がる瞬間、台所の空気が一気に「初春」へと変わる。季節の入口に寄り添う、やさしい一皿。

材料

春菊…1束

生姜…1かけ(すりおろし)

小麦粉…1/2カップ

片栗粉…大さじ1

水…70〜90ml(生地の固さで調整)

塩…ひとつまみ

ごま油…適量

使用する道具

包丁

まな板

ボウル

計量カップ

フライパン

フライ返し

手順

1.春菊を刻む
葉と茎をざく切りにする。
→ 茎を少し残すと香りが立つ。

2.生地を作る
ボウルに小麦粉・片栗粉・塩・水を入れ、なめらかに混ぜる。
→ 水は少しずつ加えて調整。

3.春菊と生姜を加える
生地に春菊と生姜を混ぜ込む。
→ 香りが生地全体に広がる。

4.焼く
フライパンにごま油を熱し、生地を広げて中火で焼く。
→ 片面がカリッとしたら裏返す。

5.仕上げる
両面がこんがり焼けたら取り出し、食べやすく切る。

メモ

春菊は水分が少ないので、生地が重くならない。

生姜は入れすぎると辛味が強くなるので注意。

たれは醤油+酢+少量の甘味がよく合う。

季節

冬明け(2月後半)

季節の気配

香りが立ち、身体が軽くなり始める時期。

難易度

ふつう

所要時間

20分

味の方向性

香りが中心

味のニュアンス

ほろ苦さ、軽い余韻

身体の方向性

温性・巡り

食卓の情景

冬明けの昼下がり、光が差し込む台所で。

保存性

当日中(焼きたてが最も香りが良い)

ひとこと

春の入口を知らせる、香りの一皿。

タグ